ピッキングを長くやっていると、どうしてあのピッカーは自分より2倍3倍の量をピッキングできるのか?という疑問が出てくると思います。
自分がそこそこ早くなってきたら、なぜ彼らとこんなにも開きがあるのか疑問に思う人の為に、一部の早いピッカーが行なっている裏技と言うかチートのようなものがあります。
もちろん全てのトップピッカーがチートで稼いでいるわけではありません。一部の怪物はそんなことをしなくても稼げますし、スーパーバイザーが目を光らせているファームではこのチートは通じません。
カラーピックなのにグリーンをピックしてる
ファームによってはトマトのお尻の部分が僅かに色がついただけでカラーとみなしますし、その一方で赤とオレンジしかピッキングできないファームがあることはご存知かと思います。
しかしピッキングに慣れて来た人はどの色までいけるのか試して行く必要があります。
どういうことかと言うと、例えば赤とオレンジしか取ってはいけないと言いながら、黄色をピッキングしても注意しないファーマーと言うのもいます。あまつさえグリーンをピッキングするピッカーもいます(さすがにグリーンが多すぎたらパッキングシェドからクレーム来ますが)
これはトマトのプライスによって多めに見る場合とそうでない場合があるせいです。トマトはプライスの上下が激しく安定しないため、昨日はよかったけど、今日はダメ、と言うことがあります。
ファーマーとしてはトマトのプライスが良い時に、なるべくたくさんのトマトを取って欲しいと言う思惑があります。
しかし一度イエローOKと言ってしまうとイエローがダメな時でもピッキングするピッカーがいるため、口では赤とオレンジだけ、と一貫して言うこともあります。
ラストピックじゃないけど全部ピックする
ラストピックと宣言しないファーマーに対して、実はこれはラストピックだと察したワーカーがラストピックと同様に全部ピッキングするピッカーもいます。
これはなかなか難しい駆け引きです。ファーマーがラストピックだけどそう言いたくないのは、トマトのプライスが悪い為出来の悪いトマトをピックして欲しくないと言う事情があります。
なのでその意向を無視してでも全てピックしたらなんらかの注意を受けることはもちろんあります。それでも限界まで稼ぎたい人っているんです。
ゴミもピッキングしてる
これも多いです笑 ファーマーがどれくらい神経質なのかを見極める必要があるし、あんまりにも汚いのは喧嘩を売っているように受け取られます。
しかし少しの傷ならOKのファームも案外あるので、ちょっと傷があるからと言って捨てない方がいいです。
怪しければとりあえずバケツの中に入れて、注意されてから気をつければいいのです。その時だけ注意して、2時間後にはしれっとした顔で入れてる人もいます笑
ストックを外さない
いるんですよねーストック(ヘタの部分)外さない人も笑 トマトによってはかなりストックが硬いものがあります。バケツの中にストックが3つか4つついていても大丈夫だと思いますが、ストックはトマトを傷つけてしまうので、嫌がるファーマーが多いです。
一度注意されたらその日1日は大人しくしていた方がいいと思います。イエローやグリーンの際どいトマトをピッキングしても、見分けがつかなかったと言い訳できますが、ストックはさぼったのが明らかですからね。
バケツ or ビンをフルにしない
ファームに入った時に雇用者側からバケツもりもりにしてくれと言われても、少し少なめにピッキングしていて何も言われない人がいます。
これも本当にさじ加減なので、怒られない程度にしてください・・・
バケツの場合はあまり誤魔化しが効きませんが、ビンの場合は、ビンの外側になるべくトマトを広げて、ビンの中心のトマトは少なめにします。露骨にはできませんが、トマトがビンのどのラインまで来ているか、でトマトの量を確認するため真ん中の部分はあまり注意を払われません。
なるべく少ない量でフルだと思ってもらえればこちらも効率が上がります。
入れ方に注意する
これはトマトのバケツピッキングでは出来ないのですが、例えば茄子をフルバケツにする手前までピッキングしたとします。そしてバケツをひっくり返すように違うバケツに茄子を丸ごと入れ替えるとあら不思議。茄子の量が増えます。
もちろん茄子は増えた訳ではなく、ひっくり返した時に隙間が増えただけです。この方法もデメリットがあって、ひっくり返した時に、バケツの底に溜まっていた砂が茄子に被ると、この工作はバレます。なのでバケツのトップにきた茄子だけ綺麗にすると言うこともできます。
あとこれは本当かどうかわかりませんが、グランドトマトのピッキングでトマトをビンに詰める時、四隅からトマトを入れて行き、次に空いた端→真ん中、と端から埋めるようにして早いピッカーはフルにしていました。
つまり四隅を埋めることで壁を作り、空いた狭い場所にトマトを入れることでトマト同士の隙間を増やそうと言うことですね。
これでバケツの量が1つか2つ変わるそうです。
上の部分は綺麗にする
ストックやグリーン、ラビッシュをピッキングした時はそれらのトマトは下に入れ、バケツやビンのトップに来るトマトは綺麗にして隠す、と言うことです。
あまりにも酷いものはパッキングシェドに行ったらバレますけどね。やらないよりやった方がいいです。
初めは控えめでいた方がいい
新しいファームで働く場合は、スーパーバイザーなどの監視があるので1週間はあまり悪さをしない方がいいです。
もちろん、そんなセコイことしてまで稼ぎたくないわ!と言う日本人もいると思います。そういう日本人の正直で誠実なところ大好きです。
ただ、こう言ったことをしていても首にならないピッカーも多いです。ファーマーも多少は目を瞑ると言うことです。ピッカーも短期でしか働けないことを考えれば少し図太くなってもいいのかもしれません。
日本では仕事は奉仕と言う意識が強いですが、彼らにとっては仕事はギブアンドテイクですら甘い。テイクアンドテイクの駆け引きありの世界笑
そう言う逞しさを学ぶのも、オーストラリアワーホリの面白さだと思います。
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