長時間労働や忙しい毎日に流されるとついイライラしたりすることがあります。イライラしていたり怒りっぽくなると、仕事やプライベートでの人間関係を壊しかねません。私たち日本人はそうした時どうしても怒りの感情を”隠す”ようにしてしまいがちですがそれで果たして解決になっていますか?
そもそも私たちはどれだけイライラや怒りと言う感情について知っているでしょうか?
今回はイライラや怒りと言う感情を知ることから対策を考えて行きたいと思います。
イライラや怒りを感じる原因
私たちが怒りを感じている時、脳の中ではノルアドレナリンと言う交感神経の情報伝達物質として放出されています。
激しい感情や強い肉体作業で人体がストレスを感じた時に、血圧を上昇させたり、心拍数を上げたりして、より体が活動的に動けるように司令を出します。
これだけ聞くとノルアドレナリンは悪いものではなさそうに思いませんか?
人が活発に活動するのに、怒りの感情は密接に関わっていると言うことです。実はこれは占星術でも同じ考え方なんです。
逆に言うと、活発に普段動くことができていない人は、怒りの感情を抱きやすいと言う特徴を持ちます。これは人間が本能的に持っている「動きたい!」と言う気持ちを、私たちが無視してきた結果起こるものではないでしょうか。
あなたの中に怒りのエネルギーがあると言うことは、どこかでそれを使わなければならないと言うことなのです。それくらいあなたはエネルギーに満ち溢れた人だと言うことです。
怒りの感情を否定しないこと
どうしても日本人は、臭いものには蓋をしたがるのですが、怒りの感情は、神様から授かったものなので、あって当たり前だと言うことを知っておくこと。
怒りの感情を感じないようにすることに成功した人は、幸福感すら感じることが難しくなります。私はこれを感情の不感症と言っています。それでは意味がないですよね。
その上、怒りの感情を感じないようにしている人の殆どが、違う場所で怒りを表現してしまうことが多いです。
例えば両親に怒りの感情を抱いてしまった人がいるとします。彼らは自分の子供が間違ったことをしたと思った時に、自分が怒る正当な理由を見つけて子供を怒ります(これを転移と言います) 怒りの感情と言うのは、 無意識に連鎖してしまうのです。
怒りの感情を感じた時、自分はどうして怒りを感じているのか、と言う観察力を身につけて、対処していくことが大事です。逃げようとしても追いかけてくるものには、迎え入れて、受け入れてあげるしかないんです。
怒りの原因を理解する
自分の当たり前は、相手の当たり前ではないと言うことを認識する
相手が予想だにしない動きをしたり、思い通りに相手が動いてくれない時に、人は怒りを感じてしまいます。
恋人と同棲をしていたら、どうしてそんな行動を取ったんだ!?と思うようなことが日常にはあると思います。でも考えてみてください。自分の常識と言うのは自分の家や、学校、友達関係など、本当に小さな世界によって作られたものです。
学校や家が違えば教育が違う。人生に対する考え方も価値観も違う。
例え同じ日本人でも、今まで行きて来た人生が違えば、相手が自分と違う行動をして当たり前なのです。それが海外になったらもっとです。
海外に住んだことがある人、外国人に友達がいる人はそのことがよくわかっているので、イライラするポイントが普通の人よりは少なく感じるかもしれません。
怒ってしまうことは、本当は自分がしたいことでもある
例えば母親に「もー怠けてばっかり!掃除くらいしなさい!」と怒られた人がいるとします。そんな人は自分の恋人に同じように「掃除くらいしてよ」と言うことが多いです。
でも裏を返せば、本当は自分だってその人のように掃除を怠けたいし、だらだら漫画を読むことを羨ましいと思っているからそう思うのかもしれません。
怒りの原因は、自分の隠れた欲求であることもあります。
身体的疲労によるホルモンバランスや自律神経の乱れ
ホルモンバランスや自律神経の乱れはイライラに直結してしまいます。
長時間労働、不規則な生活、栄養不足、運動不足によるさまざまな身体機能の低下など、今一度自分の生活習慣に目を向けてみてください。
また女性の場合は生理周期にも注意したい。生理前はどうしてもホルモンバランスが崩れやすくなってしまうので、イライラしてしまうことは女性ならよくあること。仕事で休みを取ることができないにしても、プライベートでは一人の時間を大切にしたり、外で発散できる何かがあるといいです。
またPMSは普段の生活習慣が改善されると共によくなることが多いので、やはり体のメンテナンスが必要だと言うことに変わりありません。
怒りを対処、表現する
10秒数えて待つ
時として怒りの感情はとても瞬発力があります。そう言った瞬間型の怒りは、実はちょっとしたことがきっかけで気分が変わったりします。10秒数えるのはその気分転換の為のトリガー。数を数える時は他のことには意識を向けないのがコツ。
場所を変えてみる
もしできるなら居場所を変えてみるのもあり。できるなら5分~10分外を歩くと気持ちがだいぶ変わります。
感情の整理をする
自分はどうしてそんなに怒ってしまったのか?と言うことを客観的に考えます。
この時感情が入ると更にヒートアップしてしまうので、他人事のように分析するのがコツ。
・それはきっと、昔母親によくこう言われたからかもしれないな
アロマの香りを嗅ぐ
植物性100%のアロマ(精油)の中には自律神経を整えたり、頭をリフレッシュしてくれたり、ホルモンバランスを整えてくれたりする香りが多いです。
・ベルガモット ( 精神の躁鬱のバランスを取る )
・ラベンダー ( 高血圧、普段怒りっぽい人に )
・カモミール ( ストレス緩和、疲労回復 )
感情を表現する
上記の4点で怒りの感情が吹き飛んだのであればあまり大した怒りではなかったと言うこと。問題はいつまでもイライラが止まらない時。感情を発散させるために色々なことをしてみましょう。
・大声で叫ぶ
・友人に話す
・スポーツをする
怒りがなくなるまでとことんまでやることがコツです。
怒りの後始末
相手に気持ちを伝える
自分の気持ちを相手に伝えることも時として重要です。
そうでなければ一生誰にも理解してもらえないと言うことになります。それでは寂しいですよね。
自分が十分に怒りを表現し終えたと思った後、自分は相手にどうして欲しかったのかを伝えてみましょう。
私はこうしてくれたら嬉しい。私はそうされると悲しいから次はこうして欲しいな、と自分を主軸にして話してみてください。
自分が何に対して怒りを感じるのかを学ぶ
例えば上司に「仕事が遅い」と言われて傷ついて怒ってしまった時、
本当は自分が今すごく大変な状況で理解して欲しいと思っていた自分がいたのかもしれないし、仕事が速いと思っていた自分を否定されてショックを受けたのかもしれない。
前者であれば、どうやったら自分の状況を誤解なく伝えられるかを、後者であればどうやったら仕事が速くなるか、速いと思ってもらえるかと考えて見る。
あなたが誰かに心無い言葉をかけられて傷ついたことは、あなたの長所になることかもしれません。
怒りをモチベーションにするのは難しい
怒りをモチベーションにできる人は少ないです。なぜなら怒りと言う感情の性質自体が、とても足が早く、持続させるのがとても困難だからです。コントロールも難しいです。
イメージで言うと火のようなものです。
私たちは生きる上で火を使います。生活の為に毎日薪をくべて起こす焚き火がモチベーションだとすると、怒りのエネルギーは山火事のようなものです。山火事のような一過性の大きな火では私たちは生きていくことも、毎日の寒さをしのぐこともできません。
怒りのパワーは生命エネルギーをかなり消費するので、使い続ければ死にます。だから持続しないのです。
私たちの体や意識の中には知らない間に自動車のエンジンのようなものがあって、あなたが何か意欲的に行動するたびにそのエンジンは稼働します。エンジンは使わなければ錆びて壊れます。人間は車と違って生きているので、壊れる前に怒りのエネルギーを使ってエンジンをかけようとするのではないでしょうか。
私たちが怒りを感じるなと思った時は、体を動かしたり、遊んだりして積極的に何か行動することが、怒りを未然に防ぐ方法なのではないでしょうか。
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