見るからにお説教になりそうなタイトルですが、ただの実体験から伝えたいことを書いて行こうと思います。
結論を言ってしまうと「自分で体験してみないとわからないよね」に尽きるのですが。
お金がないと死んでしまう?
日本人は実は働かなくてもどうにか生きていける世界でも珍しい国です。
同じ先進国と比べるとその待遇は手厚いとは言えないかもしれませんが、
飢えで死ぬと言うことはあまりありません。本当にやむ追えない場合は生活保護を受けることができます(生活保護を推奨するわけではありません)
ではどうしていつもそんなにお金がないと不安なのか?
お金に不安な人と言うのは万国共通でいます。そしてそれは先進国の人に多い傾向にあると思います。物質も豊かになり飢え死にすることもなくなったのに。
それはなぜなのか?
答えは簡単。他人と比べてしまうから。
上を見上げたらキリがない
自分に自信がない人と言うのは自分よりも劣っている人を見つけると安心します。
その反対で、自分よりも優れている人を見つけるととても不安になります。
自分はこのままでいいのだろうか。将来が不安で仕方がない。
その日のご飯とお宿があるだけでも世界的にみて私達は恵まれているのに、
私たち人間は、自分よりも恵まれている(ように見える)他者を見て勝手に不安になってしまう弱い生き物なのですね。
お金を手に入れても果てのない比較
私がオーストラリアに滞在している時、躍起になってお金を稼いでいる時期がありました。
私は普通の人くらいか少し多いくらいの金額を稼いでいたので、日本で実家暮らしをしていた時くらいのまぁまぁの貯金ができました。
でも上には上がいて、周りには自分の倍のお金を稼ぐ人達がたくさんいた。
そして自分の彼氏の両親はギャンブルでお金をすってしまって彼の銀行の預金口座は雀の涙程度の預金しかありませんでした。
彼は「今生きているだけで十分さ」と言って家族に絶え間なくお金を送っていましたが、私は苦しかったですね。自分のお金でもないのに「私との将来のことを考えてくれない」と傲慢になりました。自分が嫌な人間なのは自覚しています。
周りの人はちゃんと将来のことを考えて貯金しているのに、どうしてこの人はこうなんだろう、と結局日本に帰ってきて耐えられなくて別れてしまいました。
あの時のことを思い出すと本当に自分で自分が怖いです。
彼と一緒にいた時間は楽しかったけれど、お金に取り憑かれたあの時間は地獄としか言いようがありませんでした。次から次へと不安になる材料を見つけて勝手に不安になり、何度も彼を怒らせ、喧嘩をしました。
あの状態が本当に自分にとっての幸せだったのか?
正直そうだとは思えません。
人間としての生き方を学ばなければならない
実家に帰ってきて一人で作業をしていると、人と人生を比べることが減りました。
恐らく田舎暮らしをして、あまり贅沢な暮らしをしている人を見かけないからと言うのが理由にあるのだと思いますが、その他にも2つの気づきがあったからだと思います。
一つは、人間の幸福は人との繋がりで作られると言うこと。
一つは、生きて行くだけのお金が稼げれば、それ以上のものを求めるのをやめて、自分と自分の周りの人を喜ばせるために時間と手間を割くこと。
物質(お金)は大事です。けれど心も同じように大事です。
精神と物質の両方をバランスよく保たなければ、私たちはどこかがおかしくなります。
物質だけに拘れば心が壊れて体を壊したり自殺する人が増える。
精神だけに拘れば世間一般での人としての暮らしを失うこともあったりする。
じゃあ精神的幸福とは一体なんなのか?
それは人との繋がりです。
人は人がいるから感動できるし、喜ぶことができます。
一人で生きているように感じている人も、家の中で人が作ったもの(映画やゲーム、食べ物なんでも)を楽しんでいるはずです。
人こそが憎しみや苦しみを産む存在でありなら、唯一幸せをもたらす存在です。
それは恋人・家族だけでなく、社会的人間関係と友人関係も含まれます。
今はその実感が湧かないと言う人も、歳を重ねるごとにその意味がわかります。
まだ社会に出て数年の若者は、わからなくていいのだと思います。
お金が欲しいと思う時期があってもいい
お金が欲しいと思う欲求は、人間に生まれたからには一度はあるものと思います。
だから「お金が欲しいからガンガン稼ぐぜ!」と自分を見失ったようにハングリーマニーの時があっていいと思います。必ず人が通る道です。
陰極まって陽となると言いますが、お金を求めて精神が壊された先に、人は人生の深淵を見るのだと思います。それは自分で体験してみないことにはわからないと思います。
この記事を読んでいる人の中で、お金を手に入れたけれどそれでも人生が不安、何か満たされないと思う人は、きっとチャンスです。
そこからあなたの精神を学ぶ人生がやっと始まり、人間として幸福に生きる生き方を探し始めるのだと思います。
コメント